ある仮定の話

Aという成人がBという5歳児にお使いを頼んだ。
隣町まで1億円を運んでくれないかな。

Bは剥き出しの一億円を背負って徒歩で隣町まで行くことになった。

途中、当然といえば当然ながら、Cというチンピラ風のやつらに囲まれてBはお使いものの1億円を毟り取られ、なおかつ暴行をうけて動けなくなった。


そこで問題。

このなかで一番悪いやつは誰だ。

Cか。確かにCは悪い人間かもしれない。人のものを巻き上げるなんてあってはならないことだ。
でも無防備で歩いていたBも悪くないか。誰だって目の前に弱そうなやつが大金背負って歩いていたらなんとか手に入らないかと考えるものじゃないか。
じゃあBが悪いのか。
そもそもBが被害にあったのは何でだ。Aが妙な依頼をしたからじゃないか。

Aの判断ミスのせいでわざわざ災いの種を蒔いて事件が起きたんじゃないか。


常に身近にある頭の痛い問題。